2006年 02月 23日
*日本の憲法には「学問」の自由は23条ひとつしかない。
かりに、学問が自由だとして、学問をする「共同体」の振る舞いについての配慮がない。学問をする人々を手放しで信頼し、学問をする人々が他の人々に加える危害、意図的ではないにせよ結果として加えうる危害に対しての心配がはっきりと書かれていない。(鏡)*
日本国憲法第23条(学問の自由)
学問の自由は、これを保障する。
スイス憲法第20条(科学の自由)
科学の教育および研究の自由は、これを保障する。
スイス憲法第21条(技芸の自由)
技芸の自由は、これを保障する。
第119条
1 人は、生殖医療および遺伝技術の濫用から保護される。
2 連邦は、人の胚形質・遺伝形質の関係領域にかんする規制を制定する。
連邦は、その際、人の尊厳、人格および家族の保護に配慮し、とりわけ、
以下の諸原則を顧慮する。
a 人の胚形質・遺伝形質への侵害およびクローン利用は禁止する。
b 人のものでない胚形質・遺伝形質を人の胚形質の中に混入したり、あるいは両者を配合してはならない。
c 生殖幇助の手続きは、妊娠不能または重大な病気の伝染の危険を除くのに他の手段がない場合に、かつ、子どもに一定の特質をもたらす目的や研究を促進する目的でない場合にのみ、用いられてよい。
女性の体外で人の卵細胞に受精させることは、法律により定められるべき条件の下でのみ許容される。ただし、相当多数の人の卵細胞を女性の体外で胚へと成長させてよいのは、それを即時に女性に移植させることができる場合に限られること。
d 胎児の贈与およびあらゆる種類の代理母は、許容されてはならない。
e 人の胚形質や、胎児から生ずるものをもって取引の対象としてはならない。
f 人の遺伝形質が検査され、記録され、または公開されてよいのは、本人の同意があるか法律の規定にもとづく場合に限られる。
g 人が自己の血統にかんする記録を入手することが、保障されなければならない。
第119条の2
1 連邦は、臓器、組織および細胞の移植の分野において規制を制定する。
連邦は、その際、人の尊厳、人格および健康に配慮する。
2 連邦は、とりわけ、臓器の正しい割り振りのための規準を定める。
3 人の臓器、組織および細胞の提供は、無償とする。人の臓器を取引することは、これを禁止する。
第120条
1 人およびその環境は、これを遺伝技術の濫用から保護する。
2 連邦は、動物、植物その他生物の胚形質・遺伝形質の関係領域にかんする規則を制定する。その際、連邦は、創造の尊厳ならびに人、動物および環境の安全を顧慮し、かつ、動・植物の形態の遺伝上の多様性を保護する。
追記
ドイツ連邦共和国基本法の基本権第5条には「研究および教授の自由」の限界を定めている。
第5条(意見表明の自由、知る権利、学問の自由)
1 各人は、言語、文書、図画によって自分の意見を自由に表明し流通する権利、および一般にちかづくことのできる情報源から妨げられることなく知る権利を持つ。
出版の自由ならびに放送およびフィルムによる報道の自由は保障される。
検閲は行われない。
2 これらの権利は、一般的法律の規定、少年保護のための法律上の規定、および個人的名誉権によって制限を受ける。
3 芸術および学問、研究および教授の自由は、憲法に対する忠誠を免除するものではない。
2005年 08月 03日
日本国憲法 第86条(予算の作成と国会の議決)
内閣は、毎会計年度の予算を作成し、国会に提出して、その審議を受け議決を経なければならない。
日本国憲法 第87条(予備費)
1 予見し難い予算の不足に充てるため、国会の議決に基いて予備費を設け、内閣の責任でこれを支出することができる。
2 すべて予備費の支出については、内閣は、事後に国会の承諾を経なければならない。
*日本国憲法は国家予算(案)の作成と審議について、上記のように定めている。一見欠陥はないと読めるが、内閣が作成した案に足りない項目や不要な項目があった場合の対応が書かれていない。
予算案の増額、減額の権限がどこにあるか、さらには予算項目の新設、削除については何も書かれていない。
(鏡・記)*
------------------------------
スイス憲法第126条【第3編第3章財政 連邦予算】
1 連邦は、その歳入および歳出を、長期的に均衡させる。
2 総支出の上限は、予算で承認される前に、経済状況を勘案して推計された収入に応じて決められる。
3 前項の総支出の引上げは例外的財政需要に見合ったものでなければならない。連邦議会は第159条3項Cに従いその引上げを決定する。
4 実際の支出が第2項および第3項の支出上限を超過する場合、超過分については次年度において補填しなければならない。
5 具体的な方法は法律で定める。
スイス憲法第159条【第4編第2章連邦議会第2節手続 定足数】
1 両議会は、各々の議員の過半数が出席している場合に、有効な議事を行うことができる。
2 各議会は、また連邦議会合同審議においては、投票者の過半数で決定を行う。
3 ただし、次の事項については、各議会の総議員の過半数の賛成を必要とする。
a 連邦法律について緊急であることの宣言。
b 一回の新規支出が2000万スイスフランを超える、または200万スイスフランを超える反復的な新規支出をもたらす補助金の供与、クレジット・ラインの承認あるいは支出上限の設定。
c 第126条第3項に従う例外的総財政需要の増額。
4 略
*マッカーサー憲法草案には、予算案の減額、増額、削除、新設の権限が国会にあることが明記されていた。
日本国憲法第85条がマッカーサー草案第79条に対応し、日本国憲法第86条がマッカーサー草案第81条に対応している。
草案の第80条をすべてあとかたもなく削除したのが日本国憲法である。(鏡・記)*
マッカーサー草案 第79条
内閣は、毎年の予算を作成して、これを国会に提出しなければならない。こ
の予算は、歳出の案並びに歳入および借り入れ金の見積もりを含む、次年度の
政府の財政計画の全貌を示すものでなければならない。
マッカーサー草案 第80条
国会は、予算のどの項目についても、これに承認を与えることなく、減額し、
増額もしくは削除することができ、または新しい項目をつけ加えることができ
る。
国会は、その年度について見込まれた歳入を超える額の歳出を認めてはなら
ない。この歳入は、借入れ金収入を含むものとする。
マッカーサー草案 第81条
予見し難い予算の不足に充てるため、予備費を設け、内閣の直接の監督のも
とにこれを支出することができる。
すべて予備費の支出については、内閣はに国会に対し責任を負うものとする。
*明治憲法の姿勢がはっきりと受け継がれている典型である(鏡・記)*
明治憲法(大日本帝国憲法)第67条は、「・・・歳出は政府の同意なくして
帝国議会之を排除し、又は削減することを得ず」と、議会の反対を予想してつ
くられている。
この条項の解釈も、「憲法義解」(伊藤博文 岩波文庫)にかなり詳しく記されていた。初期議会の野党はほとんど憲法解釈に無智なまま議会にのぞんでいたから、この67条も、衆議院の圧倒的多数によって別の解釈ができると、たかをくくっていた形跡がある。(「明治大帝」飛鳥井雅道 ちくま学芸文庫 1994 258頁から要約引用)
2005年 08月 01日
第十三条【個人の尊重、生命・自由・幸福追求の権利の尊重】
すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。
日本国憲法第13条は「公共の福祉に反しない限り」国民の生命は最大限尊重する、としている。「公共の福祉」に反する生命があると考えているのだろうか?
しかも、公共の福祉の内容を誰が決めるのか?何も決めてないところが恐ろしい。はっきりと書いてないけれど、霞ヶ関官僚が決めていると疑っている人は多いのではないか?
霞が関官僚が決めるのではない「公共」のためにはどういう工夫をしたらいいだろう?
憲法第31条では「法律の定める手続きによる」ならば、生命は奪えるとしており、その法律を考え出し、検討し、実行する過程が透明ではない。
人民は主権者であるのだから、官僚まかせにしては主権者としての責任、義務の放棄である。(鏡・記)
第三一条【法廷手続きの保障】
何人も、法律の定める手続きによらなければ、その生命若しくは自由を奪はれ、又はその他の刑罰を科せられない。
---------------------------------------------------------------------------------------------------------
スイス誓約者同盟の連邦憲法第10条【生命および人格の自由への権利】
1 誰でも生きる権利がある。死刑は禁止する。
2 誰でも人格の自由の権利がある。とくに体や心が侵されない権利、および移動の自由の権利がある。
3 拷問やその他残虐で非人道的なまたは品位を傷つける処遇もしくは刑罰は禁止する。
第12条【窮乏状況における救助を求める権利】
困窮しており、自活できる状況にない人は、扶助と介護を受け、人間の尊厳に値する生のために不可欠な資金を受ける権利をもつ。
{第2編 第3章社会の目的}
第41条
1 連邦およびカントンは、個人の責任と私の自発性を補って、次のことを約束する。
a. 誰でも社会保障の恵みを受ける。
b. 誰でも自分の健康に必要な看護や治療の恵みを受ける。
c. 大人と子どもの共同体としての家族は、保護され励まされるべきである。
d. 働く力と意欲と機会のある人は誰でも、公正で正しい状態で働いて、自分の維持を確かなものとできるようにすべきである。
e. 住居を探し求めている人は誰でも、本人や家族が耐えられる状態の住居を見つけられるようにすべきである。
f. 子どもや若者また働く年になった人々が、その資質と調和する初期の育成、持続する育成に恵まれるようにすべきである。
g. 子どもや若者は、独立してしかも社会と無関係でなく社会への責任がある人になるように勇気づけられるべきである。また、子どもや若者は、社会、文化、政治に差別されずに参加できるように支援されるべきである。
*(以上投稿者・鏡の訳)*
2 連邦およびカントンは、すべての人が、老齢、障害、疾病、事故、失業、出産、孤児および寡婦(夫)になることから惹き起こされる経済的結果に対して保険を受けられることを確保するよう努める。
3 連邦およびカントンは、憲法上の権限とあらゆる能力の範囲内で、社会的目的の達成のために努力する。
4 略
{第3編 第2章 第8節}
スイス誓約者同盟の連邦憲法第119条
【人間の領域における生殖医学および遺伝子技術】
1 人間を生殖医学および遺伝子技術の濫用から保護する
2 連邦は、人間の生殖および遺伝形質の利用に関する法律を制定する。連邦は、人間の尊厳、人格、家族の保護に注意を払い、とりわけ次の諸原則を尊重する。
a 人間の生殖体および胎児の遺伝形質への介入およびクローン利用は禁止する。
b 人以外の生体の生殖体、および遺伝形質を人に移しかえること、およびそれと合体することは禁止する。
c 人工的方法を用いた子供作りは、不妊または重大な病気を防ぐためでなければ行ってはならない。また、子どもの特定の資質を発展させるため、あるいはその研究のために行ってはならない。
f 人の遺伝形質は、当人の同意があるか、法律で定める方法によるかでなければ分析、登録および情報開示を行ってはならない。
{第3編 第2章 第10節}
スイス誓約者同盟の連邦憲法第124条【犯罪被害者の救助】
連邦およびカントンは、犯罪行為によって身体、精神または性に侵害を受けた人が、その犯罪行為のために経済的困難に陥った場合、救助と適切な補償を受けるよう日夜注意する。
2005年 07月 22日
*日本国憲法のなかには「諸外国との関係」を書いた条文がない。
前文の一部や第98条2項が「諸外国との関係」、「国際法との関係」について述べているようにも読めないことはないのですが、恣意的な解釈を生み出す危険性があります。(鏡・記)*
日本国憲法前文
(略)
2 (略)
平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。
3 われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。
(略)
第九十八条【憲法の最高法規性、条約・国際法規の遵守】
1 (略)
2 日本国が締結した条約及び確立された国際法規は、これを誠実に遵守することを必要とする。
-------------------------------------------------------------------------------------------------------------
*スイス憲法の「諸外国との関係」、「国際機関との関係」、「国際法との関係」を以下に引用します。
日本国憲法の不足を感じるでしょうか?
あるいは、こんなに細かく自主的に決めなくても、米国に任せておけばよい、日米関係を最優先する国であってよいと思いますか?(鏡・記)*
第25条【退去、引渡しおよび送還からの自由】(第2編第1章基本権)
1 スイス人は、スイスから退去させられることはない。また、外国の機関に引き渡されるのは、本人の同意がある場合に限られる。
2 難民は、迫害を受ける国に強制的に送還され、または引き渡されない。
3 何人も、拷問その他残虐で非人道的な処遇もしくは刑罰を受けるおそれがある国に強制的に送還されない。
第3編 第2章権限 第1節外国との関係
第54条【外交】
1 外交は、連邦の管轄事項である。
2 連邦は、スイスの独立保持と繁栄のために努める。連邦はまた、とくに、人権の尊重、民主制、人々の平和共存、天然資源の保全のために貢献する。
3 連邦は、カントンの権限を支え、利益を保護する。
第55条【外交政策決定へのカントンの参加】
1 カントンは、自己の権限または本質的利益に関わる外交政策の決定の準備に参加する。
2 連邦は、カントンに、適時かつ充分に情報を提供し、カントンと協議する。
3 カントンの見解は、そのカントンの権限が影響を受ける場合、特に重視される。この場合、カントンは、適切なやり方で国際交渉に参加する。
第56条【カントンと外国との関係】
1 カントンは、その権限の範囲内で、外国と条約を結ぶことができる。
2 その条約は、連邦の権利と利益に反してはならない。また他のカントンの権利に反してはならない。カントンは、条約を結ぶ前に、連邦に情報を知らせなければならない。
3 カントンは、外国の下級機関と直接交渉することができる。その他の場合は、カントンと外国との関係は、連邦がカントンのために処理する。
第84条【アルプス通行】(第3編第2章権限第5節公共工事と交通)
1 略
2 アルプスをまたがり国境から国境へ抜ける通過運送は、鉄路にのせてこれを行う。連邦内閣は、必要な措置を講ずる。避けられない事情の場合に限って、例外を認める。この例外については、法律によって詳細を決めなければならない。
3 アルプス地方の通貨許容量は増加させてはいけない。通り抜け交通による地域の負担を軽減するためのバイパスは、この制限から削除する。
第3編第2章権限第7節経済
第101条【対外経済政策】
1 連邦は、外国におけるスイス経済の利益を擁護する。
2 特別の場合には、連邦は、内国経済の保護のために措置を講ずることができる。連邦は、やむをえない場合には、経済的自由の原則から離れることができる。
第104条【農業】
3 連邦は、農業が多くの機能を発揮するために、措置を考案する。とりわけ、次の権限と課題をもつ。
c 連邦は、食料品について、その原産地、品質、製造方法および加工工程を明示することに関する規則を制定する。
第105条【アルコール】
蒸留酒の製造、輸入、精製および販売に関する立法は、連邦の管轄事項である。連邦は酒類の消費がもたらす有害な結果をとくに考慮する。
第107条【武器および軍需資材】
1 略
2 連邦は、軍需資材の製造、調達および販売ならびに輸入、輸出および通過輸送に関する規制を決める。
第121条(第3編第2章権限第9節外国人の滞在および定住)
1 外国人の入・出国、滞在および定住ならびに難民の保護に関する法律の制定は、連邦の管轄事項である。
2 スイスの安全を危うくする外国人は、国外へ追放することができる。
第133条【関税】(第3編第3章財政)
国境を越える商品流通に対する関税およびその他税に関する法律の制定は、連邦の管轄事項である。
第140条【義務的国民投票】(第4編第2章国民提案と国民投票)
1 次の事項は、国民とカントンの投票に付す
b 集団的安全保障機構または超国民的共同体への加盟
第166条【対外関係と条約】(第5編第2章連邦議会第3節権限)
1 連邦議会は、対外政策の形成に関与し、また、外国との関係を監督する。
2 連邦議会は、国際条約を承認する。ただし、法律または国際条約にもとづいて連邦会議が締結権限を持っている条約については、この限りでない。
第191条【適用される法】(第5編第4章連邦裁判所)
連邦裁判所とその他の法適用機関は、連邦法および国際法を適用する責任がある。
2005年 07月 20日
*日本国憲法のなかには「安全保障」を書いた条文がない。しいてこじつけるならば、第9条が「安全保障」を規定していると読めないことはない。
スイス誓約者同盟の連邦憲法の「安全保障」、ここでは「人間の安全保障」にまで広げたものと比較してみます(鏡・記)。*
第二章 戦争の放棄
第九条【戦争放棄、軍備及び交戦権の否認】
1 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
---------------------------------------------------------------------------------------------------------
【第3編 第2章権限 第2節安全保障】
スイス誓約者同盟の連邦憲法第57条(安全保障)
1 連邦およびカントンは、各々の権限の範囲内で、国の安全保障と住民の保護を確保する。
2 連邦およびカントンは、国内の安全保障のために各々の努力を共同して行う。
スイス誓約者同盟の連邦憲法58条(軍)
1 スイスは、一つの軍隊を持つ。軍隊は、原則として民兵により構成する。
2 軍は、戦争の防止と平和の維持に貢献する。また、軍は、国とその住民を防護する。軍は、国内の安全保障に対する重大な脅威を除去し、また、その他の非常事態を克服するにあたって、非軍事部門の機関を支援する。
3 軍の指揮は、連邦の管轄事項である。カントンは、非軍事部門の機関による手立てもってしてはカントン内の安全保障に重大な脅威を除去するには不十分である場合、自己の領域における公共の秩序を保持するために、自己の軍隊を投入することができる。
スイス誓約者同盟の連邦憲法59条(兵役および代替役務)
1 スイス男性はすべて、兵役に服する義務を負う。代替役務については、法律でこれを定める。
2 スイス人女性については、兵役は自由意志に委ねる。
3 兵役、代替役務のいずれにも服さないスイス男性は、公課を負担する。この公課は、連邦がこれを課し、カントンがこれを査定し、徴収する。
4 連邦は(役務が)生計に与える損失に対する適切な補償にかんして規則を定める。
5 軍事役務又は代替役務を遂行し、その際に健康上の損害をこうむり、または、その生命を失った人は、当人またはその親族に対して、連邦の適切な扶助を請求することができる。
スイス誓約者同盟の連邦憲法第60条(軍の組織、訓練および装備)
1 軍事立法ならびに軍の組織、訓練および装備は、連邦の管轄事項である。
2 邦は、連邦法の範囲内で、邦の軍団<の組織・訓練>について、
この軍団の将校の任命および昇進について、ならびに、被服および装備の一部の調達について権限を有する。
3 連邦は、適切な補償の下に、邦の軍事組織を連邦のものとすることができる。
スイス誓約者同盟の連邦憲法スイス憲法61条(民間防衛)
1 武力紛争の影響から人および財産を民生的手段で防護すること(民間防衛)に関して法律を制定することは、連邦の管轄事項である。
2 連邦は、大災害の際の、また、非常事態における民間防衛の出動にかんする規則を定める。
3 連邦は、防衛義務を、男性については、義務であると宣言することができる。女性については、この役務は、自由意思にゆだねられる。
4 連邦は(役務が)生計にあたえる損失に対する適切な保障に関して規則を定める。
5 (民間)防衛役務の遂行の際に健康上の損害をこうむり、または、その生命を失った人は、当人またはその親族に対して、連邦の適切な扶助を請求することができる。
第140条【義務的国民投票】(第4編 第2章国民投票と国民提案)
1 次の事項は、国民とカントンの投票に付す
b 集団的安全保障機構または超国家的共同体への加盟
第173条【その他の任務と権限】(第5編 第2章連邦議会第3節権限)
1 連邦議会は、以上に加えて、次の任務と権限をもつ。
a 連邦議会は、スイスの対外的安全、独立、中立の保持に必要な措置を講ずる。
b 連邦議会は、スイスの対内的安全の保持に必要な措置を講ずる。
c 異常事態で必要とされる場合には、連邦議会は本項a・bのそれぞれにもとづく任務を遂行するために、命令または単純連邦令を制定することができる。
d 連邦議会は、軍事行動を命じる。その目的のため、全軍あるいは軍の一部を動員する
(略)
*スイス憲法第1編一般規定の第2条には
第2条(目的)
1 スイス連邦は、国民の自由と権利を保護し、国の独立と安全を保障する。
(以下略)
とあります。「安全保障」概念の広がりを感じさせます。
実際、「第5編連邦機関 第2章連邦会議と連邦行政 第2節権限」では、上記のように対外安全保障と対内安全保障のそれぞれの措置を講ずるよう決めてます。
さらに以下に例を引きますが、「人間の安全保障」とでもいうところまで範囲をひろげています。(鏡・記)*
【第3編 第2章権限 第4節環境と国土整備】
スイス誓約者同盟の連邦憲法74条(環境保全)
1 連邦は、人間および自然環境を、有害または不快な作用から保護することに関して、規則を制定する。
スイス誓約者同盟の連邦憲法75条(国土整備)
1 連邦は、国土整備に関する原則を設定する。それはカントンにかかるものであり、また、土地の適切かつ適度の利用と秩序ある居住に資するものでなければならない。
スイス誓約者同盟の連邦憲法76条(水)
2 連邦は、水の保護、適切な残水量の確保、治水工事、ダム設備の保安および降水に関連する措置について規則を制定する。
5 国際的な水資源およびそれに関係する使用量について、連邦はカントンと協議して決定する。国際的な水資源をめぐる権利について関係カントン間の一致が得られない場合は、連邦が決定する。
スイス誓約者同盟の連邦憲法77条(森林)
1 連邦は、森林がその保護的、経済的および社会的機能をまっとうするよう注意を払う。
スイス誓約者同盟の連邦憲法78条(自然および郷土の保全)
1 自然および郷土の保全は、カントンの権限である。
2 連邦は、自己の任務の遂行にあたって、自然および郷土の保全の目的を勘案する。連邦は、景観、土地状況、史跡ならびに自然的記念物および文化的記念物を保護する。連邦は、公的利益の観点から必要な場合には、それに手を加えない。
【第3編 第2章権限 第7節】
スイス誓約者同盟の連邦憲法104条(農業)
1 連邦は、農業が持続的でかつ市場適合的な生産をとおして左に掲げる事項のために大幅な寄与をするように注意を払う。
a 全住民に対して確実な供給を行うこと
b 天然資源を保全し、郷土の景観を維持する
c 国土全体に特定の場所に集中しない状態で人が居住すること
3 連邦は、農業が多くの機能を発揮するために、措置を考案する。とりわけ、次の権限と課題をもつ。
a 連邦は、環境保護の原則にかなうのであれば、労働にふさわしい報酬を農民に得させるために、直接的支払いにより、農民の収入を補完する。
c 連邦は、食料品について、その原産地、品質、製造方法および加工工程を明示することに関する規則を制定する。
スイス誓約者同盟の連邦憲法119条
1 人間を生殖医学および遺伝子技術の濫用から保護する
スイス誓約者同盟の連邦憲法119条の2
1 臓器、組織および細胞の移植について、連邦は規則を制定する。その際、人間の尊厳、人格および健康の確保に留意する。
2005年 07月 20日
第二十三条【学問の自由】
学問の自由は、これを保障する。
-------------------------------------------------------------------------------------------------------------
*「学問の自由」を規制なしに放置することの実情を調べ、国民生活の保護と安寧を促進するための参考になると思える。(鏡・記)*
スイス誓約者同盟の連邦憲法
【第2編 第1章基本権】
スイス誓約者同盟の連邦憲法第20条
科学研究の自由と教育の自由を保障する
スイス誓約者同盟の連邦憲法第21条
芸術の自由を保障する
【第3編 第2章 第3節】
スイス誓約者同盟の連邦憲法第64条
1 連邦は科学研究を奨励する
スイス誓約者同盟の連邦憲法第71条
1 連邦は、スイスの映画製作と映画文化を助成することができる。
2 連邦は、多様で質のいい映画の提供を奨励するための法律を制定できる。
【第3編 第2章 第4節】
スイス誓約者同盟の連邦憲法第80条
1 連邦は、動物の保護に関して法律を制定する
2 とりわけ次の事項に関して規制する
b 動物実験および動物生体への介入
【第3編 第2章 第8節】
スイス誓約者同盟の連邦憲法第119条
1 人間を生殖医学および遺伝子技術の濫用から保護する
2 連邦は、人間の生殖および遺伝形質の利用に関する法律を制定する。連邦は、人間の尊厳、人格、家族の保護に注意を払い、とりわけ次の諸原則を尊重する。
a 人間の生殖体および胎児の遺伝形質への介入およびクローン利用は禁止する。
b 人以外の生体の生殖体、および遺伝形質を人に移しかえること、およびそれと合体することは禁止する。
c 人工的方法を用いた子供作りは、不妊または重大な病気を防ぐためでなければ行ってはならない。また、子どもの特定の資質を発展させるため、あるいはその研究のために行ってはならない。
f 人の遺伝形質は、当人の同意があるか、法律で定める方法によるかでなければ分析、登録および情報開示を行ってはならない。
スイス誓約者同盟の連邦憲法第120条
1 人間およびその環境は、遺伝子工学の濫用から保護する。
2005年 07月 19日
第十四条【法の下の平等、貴族制度の否認、栄典の限界】
1 すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。
2 華族その他の貴族の制度は、これを認めない。
3 栄誉、勲章その他の栄典の授与は、いかなる特権も伴はない。栄典の授与は、現にこれを有し、又は将来これを受けるものの一代に限り、その効力を有する。
-----------------------------------------------------------------------------------------------------------
スイス誓約者同盟の連邦憲法
【第2編 第1章基本権】
スイス誓約者同盟の連邦憲法第8条(平等)
1 すべての人は、法の前に平等である。
2 出生、人種、性、年齢、言語、社会的地位、生活様式、宗教、哲学もしくは政治信条を理由として差別されてはならない。
身体や精神の障碍を理由として差別されてはならない。
3 男と女は権利において等しい。法律は、とりわけ家族、教育、労働において両性の法的権利と事実の両面で平等を確保する。男女は、同じ価値の労働について同じ賃金を得る権利を持つ。
4 個人のハンディキャップによる不利益を除去するための措置を法律で定める。
スイス誓約者同盟の連邦憲法第12条
困窮しており、自活できる状況にない人は、扶助と介護を受け、人間の尊厳に値する生のために不可欠な資金を受ける権利をもつ。
【第2編 第2章市民権と政治的権利】
スイス誓約者同盟の連邦憲法第37条(市民権)
2 その市民権を理由に優遇されたり、不利に扱われる人はいない。ただし、カントン法が禁じていない限り、市民および職人組合における政治的権利および財産への参加権を調整するためであれば、この原則から離れることができる。
【第2編 第3章社会の目的】
スイス誓約者同盟の連邦憲法第41条
1 連邦およびカントンは、個人の責任と私の自発性を補って、次のことを約束する。
a. 誰でも社会保障の恵みを受ける。
b. 誰でも自分の健康に必要な看護や治療の恵みを受ける。
c. 大人と子どもの共同体としての家族は、保護され励まされるべきである。
d. 働く力と意欲と機会のある人は誰でも、公正で正しい状態で働いて、自分の維持を確かなものとできるようにすべきである。
e. 住居を探し求めている人は誰でも、本人や家族が耐えられる状態の住居を見つけられるようにすべきである。
f. 子どもや若者また働く年になった人々が、その資質と調和する初期の育成、持続する育成に恵まれるようにすべきである。
g. 子どもや若者は、独立してしかも社会と無関係でなく社会への責任がある人になるように勇気づけられるべきである。また、子どもや若者は、社会、文化、政治に差別されずに参加できるように支援されるべきである。
(以上投稿者訳)
2 連邦およびカントンは、すべての人が、老齢、障害、疾病、事故、失業、出産、孤児および寡婦(夫)になることから惹き起こされる経済的結果に対して保険を受けられることを確保するよう努める。
3 連邦およびカントンは、憲法上の権限とあらゆる能力の範囲内で、社会的目的の達成のために努力する。
【第3編 第2章 第2節】
スイス誓約者同盟の連邦憲法第59条
1 スイス人男性はすべて、兵役に服する義務を負う。代替役務については法律で決める。
2 スイス人女性については、兵役は自発的にやればいい。
3 兵役も代替役務もやらないスイス人男性は、税金を負う。この税は」連邦が課し、カントンが(税額を)決めて、徴収する。
(投稿者訳)
スイス誓約者同盟の連邦憲法第61条
3 連邦は、男性の民間防衛従事は義務とすることができる。女性の従事は自発性に任せることができる。
(投稿者訳)
【第3編 第2章 第3節】
スイス誓約者同盟の連邦憲法第67条
1 連邦およびカントンは、それぞれの任務を遂行するとき、子どもや若者が成長と保護をとくに必要としていることを配慮する。
(投稿者訳)
スイス誓約者同盟の連邦憲法第70条
1 連邦の公用語は、ドイツ語、フランス語、イタリア語である。ロマンシュ語を用いる人とのコミュニケーションでは、ロマンシュ語は連邦の公用語である
【第3編 第2章 第7節】
スイス誓約者同盟の連邦憲法第106条(賭博)
3 連邦は、賭博場の収入に対し、掛け金からの純収入の80パーセントを超えない範囲で税を徴収する。この税は老齢者保険・生命保険・傷害保険への連邦の支出をカバーするために使用する。
【第3編 第2章 第8節】
スイス誓約者同盟の連邦憲法第111条(老齢・遺族および障碍への保険)
3 連邦は、カントンに対し、連邦老齢・生命および障碍保険は免税とし、また、右保険に関わる使用者に、保険料および将来受取るべき収入に関して租税軽減を保障する義務を負わせることができる。
【第4編 人民とカントン 第1章一般規定】
スイス誓約者同盟の連邦憲法第136条(政治的権利)
1 18歳以上であり、かつ、精神的疾病または知的障碍のため行為能力をなくされていない全てのスイス人は、連邦の管轄事項に関して政治的権利を持つ。これらの人々は同等の政治的権利と義務を持つ。
2005年 07月 19日
*マッカーサー法案にさえあった、外国人の位置づけ(第16条 外国人は、法の平等な保護を受ける)を、すっかり削除した日本国憲法である。
外国人について書かない論理を貫いて、国民の要件も憲法に書いていないことは有名である。
現在の日本国憲法が施行される前日、1947年5月2日に、在日朝鮮人の取り締まりを目的とした外国人登録令が出されている。
この勅令は、最後の勅令と言われている。*(鏡・記)
第十条【日本国民の要件】
日本国民たる要件は、法律でこれを定める。
--------------------------------------------------------------------------------------------------------
*スイス憲法では、国籍、外国人についてくわしく決めている。(鏡・記)*
【第2編 第1章 基本権】
第25条(退去、引渡し、送還からの保護)
1 スイス人は、スイスから退去させられることはない。また、外国の機関に引き渡されるのは、本人の同意がある場合に限られる。
2 難民は、迫害を受ける国に強制的に送還され、または引き渡されない。
3 誰も、拷問その他残虐で非人道的な処遇もしくは刑罰を受けるおそれがある国に強制的に送還されない。
【第2編 第2章市民権と政治的権利】
第37条(市民権)
1 自治体(コミューン)の市民権やカントンの市民権を持つ人はみな、スイス市民である。
2 その市民権を理由に優遇されたり、不利に扱われる人はいない。ただし、カントン法が禁じていない限り、市民および職人組合における政治的権利および財産への参加権を調整するためであれば、この原則から離れることができる。
第38条(市民権(国籍)の取得と喪失)
1 連邦は、血統、婚姻および養子縁組による国籍や市民権の取得や喪失について決める。連邦はさらに、その他の原因によるスイス人国籍の喪失および再帰化について決める。
2 連邦は、カントンへの帰化に必要な最小限の要件を定め、また帰化の許可を与える。
3 連邦は、無国籍の子どもについて、その帰化の条件を緩和する。
第40条(外国のスイス人)
1 連邦は、外国にいるスイス人男女同士の絆を強め、その人々とスイスの絆を強めるよう貢献する。連邦は、この目的を追求する組織を支える。
2 連邦は、外国にいるスイス人男女の権利と義務に関する法律を定める。とくに、連邦レベルの政治的権利の行使、兵役と代替役務の実行、貧窮者の支援と社会保険、に関する法律を定める。(投稿者がフランス語憲法から訳した)
【第3編 第2章権限 第9節 外国人の滞在と定住】
第121条
1 外国人の入・出国、滞在および定住ならびに難民の保護に関する法律の制定は、連邦の管轄事項である。
2 スイスの安全を危うくする外国人は、国外へ追放することができる。
==============================================================
以下にジョン・ダワーによる関連解説を引用する。
「反動的な修正の動きとしては、政府や国会は、在留外国人法に基づいて外国人にも平等な保護を提供するという条項の廃止に成功し、GHQの当初の意図を掘り崩した。この動きの基礎は、佐藤達夫が、翻訳マラソン直後の数時間で作り上げたものである。彼はこうした保護の提供は憲法草案の他の箇所で保証されているから重複であるという理由で問題の条文の削除を求めるという、民生局にとって一見あまり重要でないように見える要求を行った。
アメリカはこれを承認したが、それは日本側が訳文づくりを通して進めていた草案の骨抜きによって、他の保護条項から外国人を締め出していたことに気がつかなかったからであった。
ここで鍵となる言葉は「国民」であり、これは憲法に言う「the people」をよりナショナリスティックな意味へと近づけるために選ばれた言葉だった。そもそも保守派が「国民」という言葉を使ったのは、人民主権の意味合いを弱めるためだけでなく、国家が保証する権利を日本国籍を持つ人々だけに制限するためでもあった。アメリカ側は「すべての個人 all persons」が法の前に平等であることを認めさせようと意図しており、GHQ草案の中には人種や国籍による差別を明白に禁止する文言が含まれていた。(マッカーサー草案第13条―鏡補足)
しかし佐藤たちは言葉のごまかしを通じてこのような保証を削除してしまったのである。「国民」とは、「あらゆる国籍の人々 all nationals」のことだと占領軍には主張し、それによって実は政府は、台湾人やとりわけ朝鮮人を含めた何十万人という旧植民地出身の在日外国人に、平等な市民権を与えないようにすることに成功したのである。この修正のもつ露骨な人種差別性は、その後の国会審議での「用語上の」修正をへてさらに強化されていった。これが1950年に通過した、国籍に関する差別的な法案の基礎となったのである。
(「増補版 敗北を抱きしめて」ジョン・ダワー岩波書店2004年1月翻訳 下巻159頁)
2005年 07月 19日
*日本国憲法では、婚姻・家族について第24条だけしか書いてない。*(鏡・記)
日本国憲法第二十四条(家族生活における個人の尊厳と両性の平等)
1 婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。
2 配偶者の選択、財産権、相続、住居の選定、離婚並びに婚姻及び家族に関するその他の事項に関しては、法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して制定されなければならない。
------------------------------------------------------------------------------------------------------
*スイス憲法は、基本権をはじめとして、さまざまな側面から家族の問題を配慮しているように読める。*(鏡・記)
【第2編 第1章 基本権】
スイス制約者同盟の連邦憲法第13条(プライバシーの保護)
1 すべての人は、その私生活および家族生活、住居ならびに信書、郵便および電信の秘密を尊重される権利をもつ。
スイス制約者同盟の連邦憲法第14条(婚姻および家族への権利)
婚姻および家族への権利を保障する。
【第2編 第2章 市民権と政治的権利】
スイス制約者同盟の連邦憲法第38条(市民権)
1 連邦は、血統、婚姻および養子縁組による市民権の取得や喪失について決める。連邦は、さらに、その他の原因にもとづくスイス人市民権の喪失や再帰化について決める。
【第2編 第3章 社会の目的】
スイス制約者同盟の連邦憲法第41条(社会の目的)
1 連邦およびカントンは、個人の責任と私(シ)の自発性を補って、次のことを約束する。
c おとなと子どもの共同体である家族が、保護され励ましを受ける。
【第3編 第2章 権限 第8節 住宅、労働、社会保障と保健】
スイス制約者同盟の連邦憲法第108条(住宅)
3 連邦は、住宅建設のための土地開発と建設の合理化に関する規則を制定することができる。
4 その際、連邦は、とくに家族、老齢者、援護を必要としているものの
利益および障碍者へ配慮する。
スイス制約者同盟の連邦憲法第116条(家族手当、出産保険)
1 この条文で決める諸課題を実現する際に、連邦は家族の要求を考慮する。
連邦は、家族の保護を目的とした措置を支援することができる。
2 連邦は家族への配当を規制することができるし、家族配当の元手の連邦分
を運用することができる。
3 連邦は、出産保険を設ける。連邦は、保険の恩恵に預かれない人々にも同
等の条件で保険への貢献を義務づけることができる。
4 省略
2005年 07月 19日
*日本国憲法には、税金について2つの条文しかない。*(鏡・記)
日本国憲法第三十条(納税の義務)【第3章国民の権利及び義務】
何人も、法律の定めるところにより、納税の義務を負ふ。
日本国憲法第八十四条【第7章財政】
あらたに租税を課し、又は現行の租税を変更するには、法律又は法律の定める条件によることを必要とす。
-----------------------------------------
*いっぽう、スイス憲法には第3編「連邦、カントン、コミューン」の第3章「財政」の全部で10条のなかの8条で税について書いている。
そればかりか、他の章でも税についての暮らしとの関わりを考えた条文がある。*(鏡・記)
第3章 財 政
スイス誓約者同盟の連邦憲法第127条(課税原則)
1 租税の構成、とくに納税義務者の範囲、租税の対象およびその金額については、その基本的事項は、法律で定めなければならない。
2 それぞれの租税の性質に反しない限り、とくに、普遍性、均等性、ならびに経済的負担能力に相応した課税の原則が尊重されなければならない。
3 カントン間の二重課税は、これを禁止する。連邦は、必要な措置を講ずる。
スイス誓約者同盟の連邦憲法第128条(直接税)
1 連邦は次の直接税を課す。
a 自然人(personnes physique)の所得に対して最高限度11.5パーセント。
b 法人(personnes morales)純収入に対して最高限度9.8パーセント
c 法人の資本および準備金に対して最高限度1000分の0.825
2 連邦は、税率を確定するにあたっては、カントンおよび自治体の直接税による負担を勘案する。
3 自然人の所得に対する租税に関しては、機械的な累進のもたらす結果を、定期的に調整しなければならない。
4 租税は、カントンが税額の査定および徴収を行う。租税の総収入の10分の3は、カントンに帰属する。そのうち少なくとも6分の1は、カントン間の財政均衡を図るためにこれを用いる。
スイス誓約者同盟の連邦憲法第129条(租税調和)
1 連邦は、連邦、カントンおよび自治体の間で直接税の調和を図ることに関して、原則を定める。連邦は、カントンによる調和のための努力を勘案する。
2 租税調和は、納税義務、賦課対象および納付期限、租税に関する手続的ならびに刑事的法律におよぶ。ただし、とくに税率、課税限度および免除額は、調和の対象から除く。
3 連邦は、不当な租税優遇措置を規制する規則を制定することができる。
スイス誓約者同盟の連邦憲法第130条(付加価値税)
1 連邦は、自己消費用を含め、物品およびサービスの供給および輸入に対して、6.5パーセントを上限として、付加価値税を課すことができる。
2 税収入の5パーセントは、低所得者層に対する優遇措置に、これを充てる。
3 国民の年齢構成の高齢化によって老齢・生命および傷害保険が維持できなくなったときは、付加価値税の率を、連邦法律の形式で、1パーセントを上限として、引き上げることができる。
スイス誓約者同盟の連邦憲法第131条(特別消費税)
1 連邦は、次のものにたいして特別消費税を課すことができる。
a 煙草および煙草製品
b 蒸留酒
c ビール
d 自動車およびその部品
e 石油、その他鉱油、天然ガスおよびそれらを精製して得られる製品ならびにガソリン
2 連邦は、ガソリンに対して消費税を増徴することができる
3 蒸留酒に課せられた租税から得られる連邦の純収入のうち、10パーセントをカントンが受け取る。この資金は、アルコール依存症の害悪を克服するためにこれを用いる。
スイス誓約者同盟の連邦憲法第132条(印紙および源泉徴収)
1 連邦は、有価証券、保険料受領証およびその他の商取引の証書に対して、印紙税を課すことができる。ただし、土地取引証書および土地抵当証書は、印紙税の対象から除かれる。
2 連邦は、資本移動による収益、富籤の賞金および保険給付金んい対して、源泉徴収を行うことができる。
スイス誓約者同盟の連邦憲法第133条(関税)
国境を越える商品流通に対する関税およびその他公課に関する法律の制定は、連邦の管轄事項である。
スイス誓約者同盟の連邦憲法第134条(カントンおよび自治体による課税の排除)
連邦立法が付加価値税、特別消費税、印紙税および源泉徴収税の対象としたものは、カントンおよび自治体は、同種類の租税を課すことはできない。
【第三編 第2章権限 第7節経済】
スイス誓約者同盟の連邦憲法第106条(賭博)
1、2略
3 連邦は、賭博場の収入に対し、掛け金からの純収入の80パーセントを超えない範囲で税を徴収する。この税は老齢者保険・生命保険・傷害保険への連邦の支出をカバーするために使用する。
【第三編 第2章権限 第8節住宅、労働、社会保障、保健】
スイス誓約者同盟の連邦憲法第111条(老齢・遺族および障碍への保険)
1、2略
3 連邦は、カントンに対し、連邦老齢・生命および障碍保険は免税とし、また、右保険に関わる使用者に、保険料および将来受取るべき収入に関して租税軽減を保障する義務を負わせることができる。
4 略
スイス誓約者同盟の連邦憲法第112条(老齢・生命および障碍保険)
1、2、3、4略
5 連邦の補助は、まず、煙草税および蒸留酒税および賭博場経営の収入への税金によって、まかなう。
6略